FSCⓇの紹介(FSCⓇ009665)
FSCⓇ認証が単独から尾鷲林政推進協議会おわせ森林管理協議部会の共同認証に移行
2000年2月の日本初の認証承認以来20年間SCS(SCS Global Services)の下で審査継続してまいりました。審査当時はSCSの認証審査が最も厳しく精度が高いと言われており、日本で最初にFSCを導入するなら、SCSで審査されることに意義を見出し挑戦しました。他の期間の認証にも関係しましたが、今でもSCSの認証に審査が最も厳しく的確と感じています。この度地域から生産される認証材を増やすことが重要と速水は考えて、共同認証を推進してきました。認証機関のアミタが契約の関係でSA(Soil Association Certification Limited)の認証審査が主体となっているので、上記共同認証はSAで取得しており、速水林業が20年間続けてきたSCSの元での審査継続は、これからSAの上記共同認証に変わりました。
認証番号が変わるだけで、特に変化はありません。これからも速水林業のFSCⓇ認証材をよろしくお願いいたします。
FSCⓇ認証審査
認証作業は1999年9月21日から始まり、CoC認証の審査も含めて26日までの6日間にわたって実行されました。
日本にはまだ、国内の認証基準が存在しないため、基準を適応させるオリエンテーションから始まりました。日本では間伐が手遅れになることで、多大な弊害が出ているため、速水亨の提案で「間伐が行われていること」という条件が追加され、項目が厳しくされました。翌22日には公聴会が開催され、地域の森林関係者から環境保護団体、行政など、25名が集められました。
現場の審査は、任意に選んだ林分から始まり、その後は地形条件、面積、樹種、樹齢等で審査に適切と思われる現場を選考しました。育林計画とその結果としての林分状態、林道作業道の現状と計画、特に林道と河川の汚濁の関係、搬出現場での作業計画、責任体制、安全管理、能率、環境的配慮等、多岐にわたる質問が続き、作業員や、道路建設を請け負う者に対しても、質問がなされました。
審査結果
最終的に、速水林業は経済・環境・社会の三項目全てにおいて、合格ラインの80点以上を獲得し、FSCⓇ森林認証を取得しました。
審査後の講評では、ヒノキ人工林の中に50種にのぼる広葉樹が繁茂しており、植生の多様性が確保されていること、日本林業界の停滞にもかかわらず、コストの削減においてあらゆる戦略を取り、経営を維持していることが高く評価されました。とりわけ、「従業員・請負者の管理」の項目には平均98点と、今審査の最高得点が与えられ、従業員モラルの高さが世界トップレベルであることが証明されました。
ただ1点、認証推薦にあたって1年以内に経営面積の5%を、収穫を伴わない生態保全林として設定することが付帯条件として義務づけられました。現在、速水林業の所有林のうち60haを生態保護林に指定しています。
速水林業においての採点の重み付けと採点結果 |
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審査の項目 |
採点の重み付け |
採点結果 |
A.プログラム要素:木材資源の持続性 |
1. 00 |
88 |
B.プログラム要素:森林生態系の維持 |
1. 00 |
87 |
C.プログラム要素:財政的・社会経済的観点 |
1. 00 |
93 |
FSC 'P&C,はFSCⓇの原則(Principles)と基準(Criteria) |
FSCⓇジャパンホームページ:https://jp.fsc.org/jp-jp